第123話/思い出の決着




完敗。
そして乾杯。
もう今日は宴だな!!
今週は前回感想で述べた『(原作と)異なる展開でも納得できるだけのストーリーを描けるか』を見事に体現してくれましたね…。
いや違うな、完全に別物って訳じゃなくて、原作を踏まえつつ斬新な視点の切り替えと説得力のあるオリジナルエピソードをプラス、かな。「あくなきこだわり」に近いというか(結局乾海か!)。
とにかくファインプレーだ!



さてさて…両者叫びまくりでラリーを展開。
柳が取れまいと踏んだリターンに飛込む乾。なんとか打ち返したボールがコードボールになって柳のコートに入るあたり演出が細かいです。
今回はテニスの演出にスピード感があって良かった。ものすごく派手、もしくは仰々しい効果は無くて、でも見ていて気持ちが良い。これくらいがちょうど良いよ。



青学ベンチも今回なんだか動きが良いですよ〜。
というか綺麗に私の好きなカプに分かれてます(笑)。桃リョ・タカ不二・大菊に一人別行動で乾を見つめる海堂。(凄ぇ!)
前回は何だかんだと
硬派な作りだったと思うんですが、今回は盛大にラブが満載。



「乾先輩のジャックナイフ!?」
リョーマじゃなくても思わず口笛を吹きたくなります。カッコイイ!!
そりゃあ海堂だって反応するさ!頷くさ!
更に不二様も『眠れる獅子』発言なんかしてくださって…ああ!(感涙)。
「ファイトー乾せんぱーい!」の女の子達も可愛いし!
更に乾のライジング。
OK、これくらいはバッチリ許容範囲よ〜!だってジャックナイフもライジングも普通にあるし、誰かにしか出来ないっていう技じゃないしね。
とそんな感じで乾のテニス技術はレベルアップしているようで嬉しい限り。
ベンチで軽く休憩をとって再び試合に。
今回は作画もレベル高いよね…。ボールを打ち返す瞬間の乾がどれもこれも男前過ぎて(おまけに飛び散る汗のキラキラ効果で)ドキドキしっぱなしですよ!!



靴下なしの足首!?
すごいな、もうこれだけ映せば誰なのか分かってもらえるとスタッフも確信してるんだな。
今回海堂が全身隈無くアップになってる気がするよ。
それにしたってこの海堂の熱視線にはもうホント参るよ…。



「自分のプレイスタイルを捨てた者に勝利はない」の後に乾の打球がネットに掛かり、更にボールの落ちたネットの向こう側にいた柳にピントが来るこの演出とか良いなあ!
「ないない、買い被り過ぎだって」のブン太のアングル(上から覗き込む形)も可愛くてグー!



「やはりデータがないと勝てないかい?」の時にアップになった乾の頬を伝う汗が!!
エ、エロカッコイイ!!
もうこれじゃ海堂が目を離せないのも当然だね!
堀尾にお灸を据えてた桃城も海堂のあまりの真剣さに素直に引き下がったよ!たまらん〜!
たまらんと言えば「青学もここまでかって雰囲気だよね」と会場を分析する不二を不安そうに覗き込むタカさんもたまらん!
「先輩、そろそろ場内黙らせろや」乾ならそれが出来ると信じている海堂が愛おしいよ!



「行くぞ貞治、覚悟!」
ここ、ポーズまできっちり原作と同じなんだよね…(感嘆)。
その後の流れは原作よりすっきり分かりやすくなっていて、そうそう、萌えも良いけどこういうフォローを求めているんだよ!と思いましたですよ。
リョーマの「ふ〜ん、データを捨てたわけじゃなかったんだ」とかもね。
でも勿論
「ここからが真剣勝負だ」という萌えフォローもきっちり頂きましたけど!
もう今回色々と私に優し過ぎて逆に怖くなってくるよ…。
そしてここでようやくCM。もうEDが始まるんじゃないかと思わせるこの密度!
この時点で私はもう大満足でした。もう後半はこれ以上海堂は喋らないんじゃないかと思うくらいの大サービスだと思ってました。
………甘かった…………。
私はどうやらアニプリスタッフの底力を読み違えていたようですよ……。



CM明けはアニメではお蔵入りかと思われていた仁王の
「プリッ」がさりげな〜く初披露。
こ、こんなところで!(笑)。



「間に合うというのか!」と驚く柳の横を抜くカットとか緊張感がたまらない。
ラリーの後に朋ちゃんが「息するの忘れてた〜」と言ってるけど、この辺本当に息もつかせぬ展開で食い入るように見てました。
っていうか眼鏡が飛んだ!え、もしかして見せちゃう?やっちゃう?
しかし今回妙に演出が凝っているアニプリ、そう易々と素顔を晒してはくれませんでした。むしろ裸眼から矯正視力へと眼鏡越しに皆を見るという味な演出。
果たしてレンズの向こうでは皆が乾の為に微笑んでいます。ぶいぶいびーな菊丸はともかく、大石と荒井様もピースでカワユイ(笑)。
そして誰かを探すように視線を彷徨わせた乾が最後に見つけたのは
力強く親指を突き出すヒロイン……。
表情が見えないのがニクイ!!
乾は明らかにココを確認してから笑いましたよ…。凄い乾海だ!
あ、スミレちゃんの励ましへの「はい!」がすごく、先生と生徒だな〜って感じで良かったです。
芝さんの「どちらも全く引かない好ゲームですね」というコメントにも心から賛同したいと思います。



眼鏡もスペアに変えて試合再開。
ここからさらに怒濤の乾海攻勢。
テレビを見つめながらもはや悲鳴もあげられないほどに固まっていた全国の乾海な乙女に乾杯!!

「先輩……あんたは必ず勝つ。あんたはいつも人の倍、いや、それ以上の練習量をこなしてきた。そのへんの奴らなんかに絶対真似できねぇすげえ努力家だって事を、この俺が一番よく知っている。……だから、勝てよ…乾先輩」

これを愛と呼ばずしてなんと呼ぶ!
モノローグと同時に展開される海堂の回想がまた……!!
早朝から河原でランニングする乾。
夕日に照らされながら壁打ちする乾。
教室で机に突っ伏して寝る乾。
石段をパワーアンクルを着けて駆け上がる乾。
空き缶を使って練習する乾。
水分補給をする乾。
手にいくつもマメをつくるほど練習を重ねてきた乾…。

これがすべて海堂視点。
しかも乾が私服ジャージを着ているってことは部活動以外での個人的な練習に付き合っていたってことですよね?
教室にいる乾を見ているってことはわざわざ三年の教室にまで海堂が赴いたってことですよね?
左手にミサンガをしているってことはレギュラー復帰する前も含まれるってことですよね?
『あくなきこだわり』で「関東大会まで一緒に練習するか?」と乾が持ちかけていましたが…効果は抜群だったようですね……(テニスでなく)。もうホント乾を見つめ過ぎだから!!
最後のノートを片手に背を向ける乾のカットが象徴する様に、この一連の回想のほとんどが乾の背中を見つめてるんですよね…。
もうなんだか萌え過ぎて何を言ったら良いか分からなくなってきてますが、本当に
尊敬は愛に変わるんだね…。
背中に貼られた『機能停止中』の貼紙とか、石段に映るバンダナの影とか、手のひらを見る為に乾の手を取る海堂とかあらゆる萌えが満載で、同人誌でやることなくなるんじゃないかと心配になるくらいです。(前代未聞なアニメだな!)
そしてここから海堂の目許アップが今まで以上にバシバシ挿入されてくるんですが、もう海堂は乾と一緒に試合をしていると言っても過言じゃないと思う。それくらいの痛いまでの真剣さですよ、あの子。
「お前の体のどこにまだそんな力が残されているというのだ?」と柳が問いますが、そうですね、原動力は愛…でしょうか(晴々とした表情で)。



いよいよタイブレークに突入。
皆が口々に祈るような応援の言葉を呟きます。
リョーマの「がんばれ…乾先輩」は、原作の叫びも良かったけど、この押し殺した感じも非常にグッドでした。
そして真田曰く「勝利への思いがより強い方が勝つ」というこの勝負、ついに、遂に堪えきれず
「勝て!乾先輩!!」と海堂が!!
この声が聞こえたのか、かつてのパートナー時代がフラッシュバックした後、勝利を掴んだのは、乾。
ポイントが決まるシーンを敢えて直接描かず、食い入るように見つめていた海堂の目許が緩み、安堵の深いため息をつかせるという手法は憎過ぎます。
もうぶっちゃけ
達っちゃったようなものだよあれは。凄いもの見ちゃったな…。
何はともあれがっちりと握手を交わす二人に心から拍手を贈りたいと思います。お疲れさま!



さて来週からは不二と赤也のデスマッチ。試合前からこの怖さ。
不二は「早めに終わらせてあげるよ」とのことですが、ええ本当にお願いします……。



今日は凄かった…と息つく暇もなくEDまで特別仕様!!しかも歴史に残る乾海補完!!
桃も菊丸も可愛いんだけれど、皆が退散して(すごい気の利かせ様だ!)乾と二人っきりになったあとの乙女には敵わなかった。
何ごとかを海堂に告げる乾(声が付いてないのが憎い!)に、ふ…と切なげに下を向き何かを決心したかの様に顔を上げてタオルを差し出す海堂……。
私、この海堂の表情に驚きのあまり死ぬかと思った。
乾は乾で
海堂の手ごとタオルを包み込むしな!!(やらしいっつーの!)
もう、もう何も言うことは無いよ!!そのままキスくらいしてしまえ!!
更に提供画でもラブい乾海。
暴走しても海堂と柳だけは守るロボ乾。
素顔を披露する乾に頬を染める海堂(しかもお花ちゃん)。
大満足です。



もう今回は本当に最後の最後までやられました。
大筋は原作通りに、海堂視点にすることで乾の努力を前面に出して柳に勝つことへの説得力を増そうという算段だったのかどうかは知りませんが、演出も脚本も作画も…全てに意気込みが感じられて乾(海)ファンとしてとっっても嬉しかったです。
これからもこのクオリティ期待して、良いですか?