GREATEST OVER/河村隆


青学6人目のアルバムデビューはタカさん!
実は私、「歌声」が好き、という点では大石とタカさんがテニプリツートップなんです。
というわけで「遊びに行かないか?」が素晴らしかったこともあって期待大だったタカさんのアルバム、私の中でテニプリアルバムナンバー1に見事輝きました。
曲がいろいろと私好みだったのも大きいんですけども。
では順を追って…。



1.これって!
オープニングに相応しい爽やかなで軽快なイントロ。
一目惚れにぐるぐる悩む姿が可愛い歌です。
いきなり恋の歌か!という驚きはちょっとありましたが(冒頭三曲は初恋の一部始終って感じが…)、素直な初々しさが愛しいです。



2.渚のINVITATION(with:不二周助)
YMO「君に、胸キュン。〜浮気なヴァカンス」を彷佛とさせる80年代アイドルソング、ってとこでしょうか。
ピコピコした電子音がますますYMOっぽいです。(二番の「DAYDREAMさ」の後ろのピコピコがたまらん!)
そしてWinkばりの(笑)デュエットの相手は不二周助。
「Days of Moments」に続くタカ不二二曲目のデュエットです。
リョーマと手塚のデュエットがそれぞれのアルバムに収録されているのはむべなるかな、という感じですが、まさかタカさんと不二の第二弾があるとは…!
成くんは本当に不二大好きだなあ。
Days of〜はその「普通のデュエット」の枠に囚われない構成、絶妙な歌詞の掛け合い、二人の歌声の相性等いろんな要素から身内でのテニプリデュエット最高峰に位置しているんですが(トークディスクによると「バラードとポップスの融合」というテーマがあったらしい。納得)、アイドルデュエットなこの曲も私の好みにストライクでした。(ラジプリで初めて聞いた瞬間一目惚れ!)
ある意味赤面必死なこの歌(だって「天使のウインク」で「夏のマーメイド」だもの!)をタカさんと不二が振り付きで歌っていると思うともう可愛くて可愛くて!!
タカ不二、としてももちろん萌えますが、ここはひとつドリームっぽく王子様二人にエスコートされてるひと夏のバケーションと思って聞く方がより恥ずかしくキュンキュンできる気がします。(←私としては非常に珍しい楽しみ方)
Bメロの交互に歌う所(「胸の奥に 焼き付けたい〜」から始まる所)なんかじたばたしちゃいます(笑)。
もちろん「ドキ!ドキ!」もね!
サビの韻の踏み方もたまらないし(「BIG WAVE にハイな TENSION」がお気に入り)、「君と探そう MY DESTINATION」から「僕が探すよ YOUR DESTINATION」に繋がる辺りも最高です。
あらためてUZAさんすごいな〜と思いました。



3.時計をもどして もう一度
直球本気バラード。
秋〜冬の肌寒い季節に、夕暮れ時、木枯らしを暖かい部屋から窓越しに見ながら聞くのが良いかと思われます。(←細かい)
背伸びをしてミルクを入れずにコーヒーを飲む姿が「初恋」と綺麗にシンクロしていて見事。
そんな切なさの中にも「もしかすると泣いちゃうかもしれないけど」なんて可愛らしさが潜んでいるのがさすがタカさん!乾、手塚じゃ絶対歌えないな!(笑)
「ずっと」の「と」の裏声とか、とても丁寧にほろ苦く切ないバラードを意識して歌っているあたりもグッときます。
槇原敬之とか好きな人にオススメしたいかも。
でも、1.これって!(恋の始まり)→2.渚の〜(ラブラブバケーション)→3.時計をもどして〜(別れ)の流れはちょっと切な過ぎますよ!!
これが青春ってやつか……。



4.wow wow wow(with:桃城武)
「河村隆&桃城武」ではなく「川村隆&桃坂昌也」というキャラ崩壊を起こしている爆笑コント付き応援歌(笑)。
1番、2番、3番とどんどん桃城が壊れていくのが秀逸です。
3番のお風呂ネタはもう隅から隅まで可笑しい。
トークディスクで明かされたコント書き直し事件も爆笑ものでした(笑)。
そしてタカさんの「グレイトー!!」はやっぱりいいですねえ…。



5.GOOD LUCK BABY
7のDREAMINGとあわせてスタンダードにテニプリらしい曲、とでも言いましょうか。
歌詞も曲も前向きで爽やかでかっこいい!
そういう意味で突っ込み所と言うものは特にない正統派な曲になっていると思います。



6.ふたりでひとり酒(with:河村親父)
来ました演歌!!
「ラケット」みたいな単語は出てくるものの、もう本当にど真ん中でど演歌です。
でもちゃんと「タカさんの歌」に仕上がっているのが素晴らしい。
曲名とゲストが発表された当時、「ふたり」というのは河村父子のことで、親父さんの晩酌に付き合っているような雰囲気なのかな、と思っていたんですが、実際曲を聞いてからはむしろ非バーニング/バーニングの「二人のタカさん」なのかな、と。
しかし、ほんっとに成くんは歌が上手いですね…。
苦労したとはおっしゃっていましたが見事なこぶしでした。
やっぱね、こぶしを効かせないと演歌じゃないよね。
私も精進したいと思います(笑)。
最後の一言の為に参加してくれた木内さんもお疲れさまです。
ちゃんとこの歌をwow wow wowでお風呂に入っているタカさんが歌っているのが芸が細かくてたまりません。



7.DREAMING
まんまアニプリのOPにしてもいいんじゃない?
GOOD LUCK BABYよりも曲の格好良さ二割増しって感じがします。
でもタカさんの声はどこかに丸みがあるからすごく尖った感じはしないんですよね。



8.写真
これも私のツボにハマりまくりのどこか懐かしさの漂う楽曲。
初期のKinKi Kids(硝子の少年とか雨のMelodyの頃)が歌ってそうな感じとでも言いましょうか、歌謡曲の香りがするんですよね。
時計をもどして〜よりももっとヒリヒリした、終わった恋を想う歌。
伴奏抑えめの一番、そしてサビから続く二番のAメロ導入部のピアノ(キーボード)がドラマチック!
最後のサビでようやくタイトルの「写真」という言葉が出てくるのも心憎い。
純ちゃんの書く歌詞は大好きです。
歌っているのはタカさんですが、タカ不二的に考えたらタカ←不二の方がしっくりくるかも…。(悲恋じゃん!)(「写真」って言われるとつい…)



9.いつも
満天の星空を見上げるイメージ(トークディスク参照)の、優しくゆったりした曲。
燦々と輝く太陽の下ももちろん似合うタカさんですが、穏やかに更けてゆく夜空の下もとてもしっくりきます。
ちょっと遅くなった部活帰りでも良いし、家の手伝いが終わってから表に出てふと見上げた夜空でもいい。
個人的には夜の散歩のときに聴きたい一曲。
「夏を忘れる風」「秋を感じる雨」と成くんの書く歌詞も素敵です。



10.卒業
切ない歌詞を明るく歌うのが好き、というポリシーが見事に結実した曲。
2:44というとても短い曲ですが、非っ常に濃い仕上がりです。
まず歌詞。
歌詞の中の「」で括られた台詞が他の青学三年生だったら…と考えるともう…!
個人的なイメージでは
 「もしも今日が終わることなく… 柄になくセンチメンタルにそう思う。」…乾
 「夕立の中に 飛び込んでさぁ、届かない声が 不安に叫んだこともあったね」…黄金ペア
 「まるで今日が今この時が いつか見た夢の様でただそう思う。」…手塚
 「陽だまりの窓に そよぎ込んだ 初めての恋が ほの香るそんな事もあったね」…不二
です。乾と手塚は逆でも良いかも。
他の五人が別れを悲しんでいるのを笑って前向きに背中を押してくれるタカさん。
それはやっぱり店を継ぐことを決意して誰よりも早く将来を見据え、道を違えることを決めたタカさんだからこそできることなのかも。
「まぶたにあふれだす青い春」はもう涙出そう。成くん天才。
二番のサビで重なるカノンのメロディがまたね、じわっとくるんですよ…。
切なさと寂しさを孕んだ「卒業」というタイトルを裏切る明るく軽やかなメロディなのに、聞いているとふとした瞬間にうっかり泣きそうになってしまいます。
もうほんと、青学三年生大好きだよ!!



11.素敵なSUSHI TIME
タカさんのアルバムを作るなら入れなきゃ嘘でしょ、な、お寿司の歌。
以前のアンケートハガキに「スシ食いねェ!をカバーして下さい!」などと書いた私ですが、そんな万人が考えるようなものには落ち着きませんでした(笑)。
ボサノバです。
「素敵な午後のひと時」と歌っている通り、よく晴れた昼下がりが似合いそうなボサノバにあわせてお寿司の歌ですよ!すごいよ!
でも歌詞だけ見たら笑ってしまう人もいると思いますが、私は「包丁一本 さらしに巻いて そんな時代じゃないけど 俺もいつかはきっと…」でじーんとしてしまいました。
でも「 食べたら」とか「 食べるのは久しぶり」とか小ネタも憎い(笑)。
作詞の立河さんといえば「Don't Look Back」の一方で「男の美学」ですからね…上手いわ…。
UZAさんもそうですが、この振り幅の広さに感服します。
そしてこんな所でも嫌われる「鰯水」。乾……。



12.あの場所まで
卒業してしばらくしてからちょっと後ろを振り返って思わず目を細めてしまうような、そんな気持ちを歌った曲。
ある意味「卒業」の別バージョン。
なるマス(ラジオ特番)で初めて聞いたときから大好きです。
実はそのときから「いつしか3年も… 言えなかった気持ち『ありがとう』」あたりで、アニプリも約3年だったんだよな…「あの場所」ってアフレコスタジオだったりして…、と思っていた私。
まさか本当にその通り、河村隆への、キャスト仲間への、そしてアニプリへ思いを綴った歌だったとは。(byトークディスク)
「まだ見ぬ さよならに涙の木曜日」がなぜ「木曜日」なのか、それはそういう理由だったんですね…。
そりゃあ純ちゃんも泣くよ!私も涙ぐんだよ!!
「キミに会いに行ける」の「キミ」はキャスト仲間のことでありタカさんのことでもあり…、とかもう愛が溢れ過ぎてて…、卒業といいこの曲といい、成くんの書いた詞には泣かされっ放しです。
ちなみに西岡和哉(編曲&ギター)といったらWeiβですね〜。
テニプリキャラソンには初参加かな。



13.楽しく行こうよ(with:浜名孝行、前川淳、松山進、高橋知子、野上祥子、塩谷麻公、布川)
そして極めつけの「テニプリLOVE」とも言えるのがこの曲。
なんたってアニプリスタッフ参加ですから。
この収録エピソードとか聞くとね、ほんとうにテニプリ/アニプリ好きで良かったな…ってひしひしと思います。
監督に脚本家にプロデューサーに……もうほんとお偉いさんですよ。
みんなちゃんと家で練習してきてくれて…とかキュンとするよ!
ちなみに木内さん(布川)は飛び入りっぽいな、と(笑)。
曲の雰囲気は敢えて言えばゆずみたいなアコースティックギターがポイントの伸びやかな曲。
確かにいろんな意味でラストはこの曲しかないな、って思いました。



初回特典/スペシャルトークディスク
(これは買った人のお楽しみってことで感想は控えめに。)
DJつんちょ、ほとんど進行してない…(笑)。
まあそんなつんちょさん相手にアルバム製作秘話等を成くんが語るスペシャルトークディスクです。
デモテープ披露にゲストとのトーク公開にサービス精神に溢れまくっています。
成くんと甲斐田さんの振り付き渚のINVITATION見たいよ…!
もうテニミュのドリームライブみたいにライブやろうよ!キャラソンあんなにあるんだし!
で、もちろん「ふたりでひとり酒」の前にはつんちょの曲紹介が入るんです(笑)。



まとめ
一番が選べないくらい名曲ぞろいでした。
無理にでも選べば「渚のINVITATION」と「卒業」かなあ、とは思いますが本当に好きな曲が多すぎる。
曲がバラエティに富んでいるのも嬉しいし、どれもこれもこだわりと愛を持って作られているのを感じます。
ちょうどアニプリが終了することが決まった時期に製作していたこともあって、アニプリへの感謝と愛が溢れているのがファンとしてとても嬉しいです。
テニプリが大好きな人に大満足の一枚として自信を持ってお勧めします。